自分の身が危険なとき犬は噛み付く
犬に限らず動物は自分の身を守ろうとしたとき咬み付きが起こる場合が多いのです。「棒で叩いたら咬んだ」「尻尾を踏んだら咬んだ」といったわかりやすいことだけではありません。
犬の足を拭こうと思ったら咬みつかれたという場合もあります。
カラダに触られるのが嫌な犬や、以前、爪きりをされて痛かった記憶など、足先に触られるのが嫌な犬もいます。
他人に噛み付きのスイッチが入る
飼い主であれば、いつもやっているので、なんとか、気持ちを抑えられる犬も他人に対しては、とてつもなく恐怖を感じる犬もいます。
実は子供が頭をなでようようとしたら噛み付いたという場合もあるのです。犬が子供という生き物に慣れていない場合には起こりえます。犬にとっては大変な恐怖かも知れません。
その犬の犬種、特性、性格、社会化、育てられ方によっても違いがありますが、子犬のころから、あまり、人や犬に逢わない社会化が出来ていない犬にとっては、足を拭かれることや、子供や他人に頭をなでられることも、恐怖に感じることもあることを理解してあげましょう。
追い詰められたときの犬の行動
攻撃する
よほどのことがない限り噛み付きませんが、逃げ場がない場合など、自分に勝ち目があると判断した場合、噛み付くことがあります。
これまでに噛み付いて追い払った経験のある犬は、同じ状況になると繰り返す可能性があります。
固まる
近づく相手に対し脅威を感じると警戒して、その場で動かなくなり、顔や体の筋肉をこわばらせます。
頭を下げて腰が引いた状態になり、固まったまま動こうとしません。その姿が極度の緊張や恐怖を表しています。
その状態のとき、犬に近づけば、噛み付かれる可能性が大きいです。
逃げる
距離を保とうとして、自分がその場から遠ざかろうとします。相手を傷つけず、自分を守ろうとする選択で、よく見られる行動です。
しかし、飼い主に抱っこされていたり、リードがついていたりすると、逃げ場がなくなり、噛み付いてしまうことがあります。
咬む犬の多くは臆病
咬む犬と聞くと、凶暴な犬というイメージがあります。むしろ、咬む犬は臆病で怖がりなのです。「咬む犬」と「咬まない犬」を比較すると、人間社会になれて触られることも慣れている犬と、犬も人間も苦手な臆病な犬というのはよくみかけます。
犬を自然に交配させると、約1割の怖がりなタイプが生まれてきます。その犬は、群れの中で危険をいち早くキャッチして、吠えたり逃げたりして周囲の仲間に危険を知らせる役目をしてきたのです。
ですから、「自分の犬は臆病で」と思う必要はないのです。動物が生き延びるために必要で、そのように生まれてきたのですから。
怖がり犬の自己防衛本能が噛み付き
怖がりな犬は自己防衛本能が強いため、ほかの犬なら驚かないことでも、不安、混乱、恐怖や緊張を感じやすいのです。
しかし、恐怖を感じやすい犬が逃げられない状況になれば、いつか噛み付きしか方法がなくなってしまうのです。
噛み癖がある犬でもしつけは可能
もともと怖がりな犬でも、しつけ次第で噛み癖を抑制することは可能です。
まず、子犬時代には社会化といって、人や犬、外で見かけるものに慣らすことが必要です。
この子犬時代の社会化のときが過ぎても、出会うものや環境に慣らしてあげられれば、しつけが可能になるのです。
咬み癖の軽減ばかりでなく、犬のストレスを減らしてあげることも必要です。飼い主も根気よく、ゆっくり時間をかけてあげてください。
犬が子犬のとき、「社会化の時期だよ」と言ったのが、予防接種にいった動物病院の先生でした。そのときは、犬の社会化など念頭になかったので、そのようなものが必要なのかと思いました。社会化といっても、すでに犬は何頭も家にいましたし、一緒にお散歩することで勝手に出来るのではないかと思っています。
ところが、人も犬も嫌いなトイプードルを連れている家族にあったとき、予防注射(生まれてから一ヶ月おきに3回ほどする)が終わるまで、外に出しちゃダメと言いました。内心、だからお宅の犬、社会化できてないんじゃないの?と思いました。
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